2026年5月31日日曜日

図面のみを根拠とする補正が新規事項追加には該当しないと判断された事例

 知財高裁令和8年5月19日判決

令和7年(行ケ)第10057号 審決取消請求事件

 

1.概要

 本事例は特許権者である本件被告が有する特許権に対する無効審判審決(特許有効、請求は成り立たない)についての、審決取消訴訟である。

 多くの争点の1つに、出願段階で特許権者である被告が出願段階で提出した補正が新規事項追加に該当するか否かが争われた。

 原告は、「概念図」である図1に基づく補正は新規事項を追加するものであると主張した。

 しかし本件判決では「図1を見ると、下型17と上型21とが当接していないことは明らかであるから、図1を根拠にして、回転子積層鉄心12が押し付けられる際、下型17と上型21とは当接していないことが把握できるというべきであり、本件審決の判断に誤りはない。」として、補正は新規事項を追加するものではないと判示した。

 

2.本件補正の内容

 本件補正では、請求項1に以下のように下線部を追加した。

「【請求項1】

 複数枚の鉄心片が積層された回転子積層鉄心の複数の磁石挿入孔にそれぞれ永久磁石を挿入し、前記各磁石挿入孔に前記永久磁石を樹脂封止する方法 において、

 前記回転子積層鉄心を、上型及び下型の間に配置して、前記上型及び前記下型同士が当接することなく、前記下型及び前記上型で前記回転子積層鉄心を押圧し、前記回転子積層鉄心の前記磁石挿入孔に前記永久磁石を樹脂封止することを特徴とする回転子積層鉄心への永久磁石の樹脂封止方法。」

 

3.裁判所の判断のポイント

「7 取消事由6(新規事項追加・無効理由4)について

原告は、本件当初明細書の図5及び図6からすると、上型21と下型17は、キャビティブロック74と搬送トレイ16を介して間接的に当接しているから、「前記上型及び前記下型同士が当接することなく、」という限定を追加する本件補正は、新たな技術的事項を導入するものであると主張する。

 そこで検討するに、「当接」とは、その語義から、物同士が当たって接していることをいうと解されるところ、本件当初明細書の発明の詳細な説明には、搬送トレイ16にセットされた回転子積層鉄心12は、上型21と下型17とにより、押圧されることが記載されているが(甲33の【0041】)、下型17を上昇させることにより、下型17上の搬送トレイ16にセットされた回転子積層鉄心12を上型21に押し付けるにあたり、下型17が上型21に当接することは、本件当初明細書には、何ら記載も示唆もされていない。むしろ、本件当初明細書の図1の図示内容をみると、回転子積層鉄心12が押し付けられる際、下型17と上型21とは当接していないことが把握できるのであるから、本件当初明細書には、上型21及び下型17同士が当接することなく、下型17及び上型21で回転子積層鉄心12を押圧することが記載されているといえる。

 そして、上記のとおり、「当接」とは、物同士が当たって接していることをいうと解されるのであるから、キャビティブロック74と搬送トレイ16を介するのであれば、そもそも上型21と下型17が当接しているとはいえない。また、本件当初明細書には、キャビティブロック74の下面に形成された円形溝76の底面とガイド部材27の先端部の頂面が当接することについて、明示的な記載も示唆もない上、図5及び図6を見ても、円形溝76の底面とガイド部材27の先端部の頂面が当接している状態が示されていることは明らかでないから、上型21と下型17が、キャビティブロック74とガイド部材27を備える搬送トレイ16を介して間接的に当接しているとも認められない。

原告は、本件審決が、概念図にすぎない本件当初明細書の図1を根拠として、回転子積層鉄心12が押し付けられる際、下型17と上型21とは当接していないことが把握できると判断したことに誤りがあると主張する。

 しかし、本件当初明細書の図1が概念図(甲33の【0014】参照)であるとしても、その工程図(同【0014】参照)である図10を併せて見ると、図1は図10の(c)の図と同様の状態を示した図であり、図10(c)は、下型17を上昇させて搬送トレイ16にセットされた回転子積層鉄心12を上型21に押し付ける状態を示しているのであるから(同【0041】)、図1も同様に、下型17を上昇させて搬送トレイ16にセットされた回転子積層鉄心12を上型21に押し付ける状態を示しているということができる。

 そして、図1を見ると、下型17と上型21とが当接していないことは明らかであるから、図1を根拠にして、回転子積層鉄心12が押し付けられる際、下型17と上型21とは当接していないことが把握できるというべきであり、本件審決の判断に誤りはない。

2026年5月24日日曜日

進歩性判断における「予想外の効果」を認めた審決が取り消された事例

 知財高裁令和8年4月16日判決言渡
令和7年(行ケ)第10023号 審決取消請求事件

1.概要

 本件は無効審判審決に対する審決取消訴訟の知財高裁判決である。

 特許権者である被告の本件特許に対し、原告は無効審判を請求し、進歩性欠如の無効理由を主張した。

 審決では、進歩性欠如の無効理由は存在しないと判断し、審判の請求は成り立たないとの判断をした。審決では、本件明細書に記載の実験結果(実施例1~5では濁度変化量がゼロであるという結果)から、本件発明は、「当業者が予測し得な効果」を有すると判断し、進歩性を肯定した。

 知財高裁は、審決を取り消すとの判断を示した。争点の1つとなった「当業者が予測し得な効果」については、本件明細書に記載の実験結果は、本件発明1に含まれる特定の場合についての効果を示しているだけであり、本件発明1が予想外の効果を有していることは示されていないとして、当業者が予測し得ない効果を奏しているとした本件審決の判断には誤りがあると判示した。

 

2.被告による本件特許の本件発明1(請求項1に記載の発明)

「ラクトン環構造、無水グルタル酸構造、グルタルイミド構造、N-置換マレイミド構造および無水マレイン酸構造から選ばれる少なくとも1種の環構造を主鎖に有する熱可塑性アクリル樹脂と、ヒドロキシフェニルトリアジン骨格を有する、分子量が700以上の紫外線吸収剤と、を含み、

 110℃以上のガラス転移温度を有する熱可塑性樹脂組成物。

 ここで、前記ヒドロキシフェニルトリアジン骨格は、トリアジンと、トリアジンに結合した3つのヒドロキシフェニル基とからなる骨格((2-ヒドロキシフェニル)-1,3,5-トリアジン骨格)である。」

 

3.裁判所の判断のポイント

「4 取消事由3(本件発明の効果に関する判断の誤り)について

本件審決は、本件発明1が甲1発明A及び甲2に記載された技術的事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものではないとの判断の中で、本件発明1が奏する効果が、当業者が甲1及び甲2から予測し得たものといえないとの判断をしている(前記第2の4ウ)。

 本件発明1の効果が予測できないものであるかについては、本件優先日当時、本件発明1の構成が奏するものとして当業者が予測することができなかったものか否か、当該構成から当業者が予測することができた範囲の効果を超える顕著なものであるか否かという観点から検討すべきである(最高裁平成30年(行ヒ)第69号令和元年8月27日第三小法廷判決・裁判集民事262号51頁参照)。

濁度変化量について

ア 本件審決は、本件発明1の効果の中でも特に、フィルムからブリードアウトした紫外線吸収剤の量の程度を示す濁度変化量が「0」(零)であることは、甲1及び甲2の記載事項から、当業者が予測し得たものではなく、甲4の記載からも予測し得ないものであると判断した(前記第2の4ウ)。

 また、被告は、前記第3の3〔被告の主張〕において、本件発明が奏する効果である「ブリードアウト」の抑制は、当業者が本件発明の構成が奏するものとして予測することができない効果であると主張する。

 そこで、以下、濁度変化量に関し、本件優先日当時において、本件発明1の効果が予測できないものであったか否かについて検討する。

 イ 本件明細書において、実施例1ないし5及び比較例1ないし4の各樹脂組成物から成形したフィルムの濁度変化量を測定している(前記1カ)。

 実施例1ないし5は、いずれも紫外線吸収剤として、「本件明細書において式(8)として示された、本件ヒドロキシフェニルトリアジン骨格を有するUVA(分子量958)を主成分とし、分子量773及び分子量1142のUVAを副成分とするCGL777MPA」を含むものである(前記1カ)。

 比較例1ないし4は、紫外線吸収剤として、「ベンゾトリアゾール骨格を有するUVA(アデカスタブLA-31、分子量659)」(比較例1及び比較例2)、「ベンゾトリアゾール骨格を有するUVA(Sumisorb300、分子量315)」(比較例3)、又は、「トリアジンにヒドロキシフェニル基が1つ結合した骨格を有するUVA(CGL479(TINUVIN479)、分子量676)」(比較例4)を含む樹脂組成物である(前記1カ)。

 これらの実施例及び比較例を用いた濁度変化量の試験は、樹脂組成物自体ではなく、樹脂組成物を成形して得られたフィルムについて行われている。具体的には、樹脂組成物から形成したフィルムの一部を切り出し、切り出したフィルムの濁度を濁度計により測定して、これを初期値とし、次に、切り出したフィルムを、100に保持した熱風乾燥機内に200時間放置した後、放置後のフィルムの濁度を再度測定して、上記初期値からの変化量を求めている(段落【0169】)。100という温度は、各実施例及び比較例の樹脂組成物のガラス転移温度(122~128。【表1】)よりも低い温度である。

 上記方法による濁度変化量の試験の結果、実施例1ないし5はいずれも濁度変化量がゼロであり、比較例については、比較例1がゼロ、比較例2が0.1、比較例3が0.2、比較例4が0.3であったとされている(【表1】)。

 ウ 本件審決は、濁度変化量がゼロであることを含め、本件明細書の実施例における紫外線吸収剤CGL777MPAによって示される効果は、比較例との対比から、前記相違点に係る本件発明1の紫外線吸収剤を採用したことによって奏されたものといえるとした(第2の4())。

 しかし、上記イのとおり、実施例1ないし5は、紫外線吸収剤としてCGL777MPAという同一・特定のものを用いている。

 本件発明1は、前記第2の2のとおりであり、紫外線吸収剤として、ヒドロキシフェニルトリアジン骨格を有する、分子量が700以上の紫外線吸収剤を含むものとされ、上記ヒドロキシフェニルトリアジン骨格が本件ヒドロキシフェニルトリアジン骨格であるものである。この本件発明1における紫外線吸収剤の記載は、CGL777MPAに限られるものではなく、様々な種類のものを含み得るものである。そして、実施例1ないし5で用いられたCGL777MPAは、その主成分の分子量が958と、本件発明1で用い得る紫外線吸収剤の分子量の下限値700と大きく乖離したものとなっている。この下限値は、むしろ、比較例1及び2の紫外線吸収剤の分子量659並びに比較例4の紫外線吸収剤の分子量676に近接している。

 以上の事情によれば、本件発明1において使用する紫外線吸収剤が「ヒドロキシフェニルトリアジン骨格を有する、分子量が700以上の紫外線吸収剤であって、上記ヒドロキシフェニルトリアジン骨格が本件ヒドロキシフェニルトリアジン骨格であるもの」であればどのようなものであっても、この紫外線吸収剤を含む本件発明1の樹脂組成物を成形して得られたフィルムの濁度変化量が実施例1ないし5と同じくゼロになるか否かは、実施例1ないし5及び比較例1ないし5に係る濁度変化量の試験結果からは明らかでないということができる。

 そして、本件明細書の他の記載及び本件の全証拠によっても、本件発明1の樹脂組成物を成形して得られたフィルムの濁度変化量が常にゼロになると認定することはできず、本件発明1の樹脂組成物又はこれを成形して得られたフィルムが、本件発明1に該当しない樹脂組成物又はこれを成形して得られたフィルムと比較して、濁度変化量が常に低いものとなるとか、ブリードアウトの抑制について常に良好な結果が得られるなどと認めることもできない。

 エ上記ウの説示に照らせば、濁度変化量に関し、本件発明1が、本件優先日当時、本件発明1の構成が奏するものとして当業者が予測することができなかった効果を奏しているとは認められない。

・・・

 そして、被告は、濁度変化量以外について、本件優先日当時、本件発明1の構成が奏するものとして当業者が予測することができなかった効果であるとする具体的な主張立証をしていない。

 したがって、濁度変化量以外に関しても、本件発明1が、本件優先日当時、本件発明1の構成が奏するものとして当業者が予測することができなかった効果を奏しているとは認められない。

 取消事由3に関する結論

 上記及びの説示によれば、甲1発明Aが、当業者が予測し得ない効果を奏しているとした本件審決の判断(前記第2の4ウ)には誤りがあると認められ、取消事由3は理由がある。」

2026年3月22日日曜日

容器に特徴のある医薬製剤の進歩性が争われた事例

 知財高裁令和8年2月10日判決
令和7年(行ケ)第10073号 審決取消請求事件

 1.概要

 本件は、特許権者である原告が、特許を無効とした審決の取消しを求めた審決取消訴訟において、無効審決に違法性はないと判断し、原告の請求を棄却した知財高裁判決である。争点は、進歩性に関する判断の誤りである。

 本件訂正発明1は、リパスジルという既知の化合物を含有する医薬製剤において、化合物を安定化するための特定の一次包装体を備えることに特徴のある医薬製剤に関する。

 一次包装体の特徴に関する相違点2の容易想到性が争われたが、知財高裁は相違点2は容易に想到できたものであるとして無効審決を維持した。

 

2.本件訂正発明1

「リパスジル若しくはその塩又はそれらの溶媒和物を含有する水性組成物が、一次包装体に収容されてなり、

  水性組成物中のリパスジル若しくはその塩又はそれらの溶媒和物の含有量が、水性組成物全容量に対して、フリー体換算で0.05~5w/v%であり、

  前記一次包装体の内表面の総面積に対し50%以上の部分が、波長300~335nmの光線の透過率の平均値が10%以下となるように当該光線を遮断するものであり、

  前記平均値は、波長300~335nmの範囲内において0.5nm毎に空気中での包装体の光透過率を分光光度計で測定した後にその平均値を算出することにより測定される値である、医薬製剤。」

 

3.引用発明甲2発明1との一致点および相違点

 本件優先日前に頒布された刊行物である甲2に記載の甲2発明1との一致点、相違点は以下の通り。

(一致点)

リパスジル若しくはその塩又はそれらの溶媒和物を含有する組成物。

(相違点1)

本件訂正発明1は、組成物が「水性組成物」であるのに対し、甲2発明1では、対応する事項が特定されていない点。

(相違点2)

本件訂正発明1は、組成物が、「一次包装体に収容されてなり、前記一次包装体の内表面の総面積に対し50%以上の部分が、波長300~335nmの光線の透過率の平均値が10%以下となるように当該光線を遮断するものであり、前記平均値は、波長300~335nmの範囲内において0.5nm毎に空気中での包装体の光透過率を分光光度計で測定した後にその平均値を算出することにより測定される値である、医薬製剤」であるのに対し、甲2発明1では、対応する事項が特定されていない点。

 

4.裁判所の判断のポイント

 相違点2についての裁判所の判断は以下の通り。

「ア リパスジルは、抗緑内障薬という点眼薬としての使用が予定されていた化学物質であるところ(甲2)、リパスジルを有効成分とする点眼薬という製剤として薬事承認を受けるためには、その製剤が曝光の影響を受けないことを実証できるまで、容器の変更と安定性試験を繰り返し行う必要があるから(甲7~9)、当業者には、リパスジルが曝光の影響を受けないことを実証できる点眼剤用容器を選択しようとする動機付けがあると認められる。

 ここで、甲12には、「点眼薬の安定性の確保は、原則として処方設計を中心に行われるべきであるが、特に、光による影響に対しては「遮光」により安定性を維持することも必要である。薬物がどの波長に特に不安定かにより、適切な遮光波長特性をもつ点眼瓶や遮光袋の選択がなされることになる。」と記載されている。

 原告はこの記載を根拠として、遮光による安定性確保は、「光による影響」すなわち曝光による安定性低下が処方設計により十分に解決できなかった場合に採用される手段であり、当業者としては、処方設計により安定性を確保しようとするほうがはるかに自然であるから、甲2に接した当業者に、リパスジルが曝光の影響を受けないことを実証できる点眼剤用容器を選択しようとする動機付けはないと主張する。

 しかし、甲12の上記記載自体からは光安定性について処方設計と遮光との間に優先順位があることはうかがわれず、光安定性に関して処方設計による確保が遮光による安定性確保よりも優先されるとする技術的根拠も示されていない。このことに加え、製剤の光安定性試験結果の判定において、容器包装での対応と処方設計での対応に優先順位は設けられてはい ないこと(甲7・別添1)などからすると、遮光による安定性確保が処方設計により解決できなかった場合に採用される手段ということはできず、甲2に接した当業者が、リパスジルが曝光の影響を受けないことを実証できる点眼剤用容器を選択しようとする動機付けがないということはできない。

イ 原告は、新有効成分含有医薬品の製造承認申請における安定性試験で分解生成物が1.0%以上存在する場合には構造決定や安全性確認が必要になることがあるものであるところ、甲77図Aのとおり、波長300~335nmの光線の透過率の平均値10%近傍で類縁物質量が大きく変わり、平均値が10%以下であるときに類縁物質量が1.0%未満になることから、「波長300~335nmの光線の透過率の平均値が10%以下」という数値限定には臨界的意義があると主張する。

 しかし、原告が指摘する甲77図Aを見ると、類縁物質の生成量が上記 波長の光線の透過率(以下「光透過率」ともいう。)の平均値におおむね正比例的に増加することは理解されるが、光透過率の平均値が10%の前後で類縁物質量の増加に顕著な差があるとは認められないから、上記の図は、リパスジルを含有する水性組成物を収容する容器の光透過率の平均値を 低減させるほど類縁物質の生成を抑制できることを示しているものにすぎず、原告が主張する数値限定に臨界的意義があるとはいえない。

 そして、新有効成分含有医薬品の製造承認申請における安定性試験で分解生成物が1.0%以上存在する場合には構造決定や安全性確認が必要になることがあるのであれば、当業者は、生成する分解生成物の量等の点も考慮して、好適な容器を選択するための通常の安定性試験を行って、「波長300~335nmの光線の透過率の平均値が10%以下」という数値を適宜設定することができるというべきである。

ウ さらに、証拠(甲12、13、15、19、32、46、47)によると、本件優先日当時、点眼剤容器として、ポリエチレン又はポリプロピレンを材質とする容器や、これに更にラベルやシュリンクフィルムを有する容器は、当業者が容易に入手可能なものとして流通しており、紫外線吸収剤を配合した容器や遮光袋などの遮光手段を設けた容器は、本件優先日当時において当業者に周知の技術的事項であったと認められる(なお、この認定は甲14を根拠とするものではなく、本件訂正発明1を上位概念化して認定したものでもない。)。

エ 以上によると、当業者は、甲2発明1において、リパスジルを有効成分とする点眼薬に用いる容器の材質として種々の材質を検討し、許容できる類縁物質の量に応じて光透過率を適宜設定し、それに適した容器や包装を設計することにより、相違点2に係る本件訂正発明1の構成に容易に到達し得たと認められる。